
課題に向き合い、チャンスを掴む
日研トータルソーシング 次の10年の挑戦
日研トータルソーシング株式会社
取締役
小嶋 香月
加速する労働人口減少に立ち向かう
2020年はコロナ禍により多くの人にとって苦難の年となりました。人材業界にとってもそれは例外ではなく、変化する情勢の中でスタッフをどう守るか、お客様にいかに今必要なサービスを提供していくか考え続ける日々でした。幸い、当社主力領域である製造業においては中国・北米の需要回復が業界全体を下支えし、緩やかながら回復の兆しが見えています。また社会全体のデジタル化の流れが加速し、その関連企業にとっては追い風とも言える風が吹いているようです。
その一方で、コロナ禍以前より進む人口減少は日本の労働市場にとって中長期的な課題であることは変わりません。1年間で実に50万人の生産年齢人口が減っています。その中で企業が成果を出し続けるためには、必要な技術を持った人材をどう確保するか、現場の生産性をいかに高めるか、そして女性・外国人・シニアなど多様な人材の力をどう活かすかが、ますます重要になっていくことでしょう。

当社に課せられた使命
そのような状況を前に、人材サービス会社である当社がすべきことは何か。その答えは大きく3つあるように思われます。
第一に、技術系人材の育成に貢献すること。現在8カ所ある研修施設「テクノセンター」の数を増やし、今後さらに需要が見込まれる生産設備やロボットの保全・修理やオペレーターとしてのニーズに応えられる人材を積極的に育てます。
第二に、請負型の業務を増やすこと。指揮系統から当社が担うことで効率の良い生産ラインを実現し、お客様の生産性向上に寄与します。
第三に、多様な人材を受け入れ、活かせる体制を整えること。安心して長く働きたい人には無期雇用型の職場を、新たな分野でリスタートを切りたい人にはしっかりとした教育機会を提供するなど、それぞれの状況に応じた働き方を支援し、多様な人材と企業との橋渡し役になることを目指します。

来たるチャンスをものにするために
コロナ禍による我慢の日々はもう少し続きそうです。しかし、ピンチと同様にチャンスもまた定期的に訪れてくるものです。当社が考える大きな機会点の1つは、今後加速する脱炭素社会化の流れです。EVや再生可能エネルギー、半導体等の領域が飛躍的に成長していくことが見込まれます。当社もこの分野での事業拡大を目指し努力されている多くのお客様のニーズに適切に応え続けていく所存です。変化し続ける環境に応え、当社が必要とされ続ける存在であるためには、挑戦を恐れない勇気、積極的な情報収集、そして人や企業同士のネ ットワークが不可欠です。これからもステークホルダーの皆様のお力添えを、何卒よろしくお願い申し上げます。
他の記事を見る

特別対談
エンジニアのキャリアの充実は
地球規模の課題解決にもつながっている
エンジニア事業部 高野由仁さん
エンジニア事業部 濱村真伍さん
日研トータルソーシングのエンジニアとしてEVやハイブリッド車の開発に携わる高野さんと、エンジニア事業部の担当営業として…

特別対談
これからの⼟⽊・建築業界で、
変わるものと、変わらないもの
法政⼤学 デザイン⼯学部 今井⿓⼀教授
コンストラクション事業部 清⽔崇司エリア⻑
⻑年⼟⽊・建築分野でのICT活⽤について研究され、都市データの活⽤や施⼯現場の⽣産性向上に尽⼒されてきた今井様と…

特別対談
専門性を武器にキャリアを磨き続ける
DX時代に活躍できる多様性のある人材をサポート
オペレーショナルエクセレンス研究所 竹内芳久様
保全事業部 高松芳彰次長
長年コンサルタントとして、製造業の現場改革から経営まで幅広く関わってきた竹内様と、日研トータルソーシングで製造業界…

特別対談
介護に挑戦する人を支え、
変化する介護業界をともに歩む
国際医療福祉⼤学⼤学院 ⽯⼭麗⼦教授
メディカルケア事業部 ⼭本⻯⾺エリア⻑
ケアマネジメント、家族支援、高齢者介護を専門領域に長年研究と人材育成に尽力する石山教授と、日研トータルソーシングで…

役員インタビュー
働く人と、企業をつなぐ
私たちのあるべき姿
⽇研トータルソーシング 専務取締役
⾼橋 渉
長年クライアント企業と働く人を見つめてきた高橋専務取締役に、日研トータルソーシングの「あるべき姿」について聞きました。