articlecontacticon-angle-downicon-angle-thickicon-angleicon-arrowicon-blankicon-bracketicon-bubbleicon-checkicon-conciergeicon-contacticon-documentsicon-facebookicon-hatebuicon-instagramicon-lineicon-linked_inicon-newicon-onlineicon-personicon-pinteresticon-plusicon-searchicon-serviceicon-tagicon-twittericon-webinaricon-youtubenewpickuprankingrelated-articlerelated-tagtag
ものづくり

製造業DXの取組事例集|経済産業省の推進ガイドラインと現状の課題

製造業DXの取組事例集|経済産業省の推進ガイドラインと現状の課題

あらゆる業界にてDXの推進が急がれている現在、製造業の分野でも同様に、デジタル技術を活用して製造プロセスの最適化などを実現する「製造業DX」が注目されています。製造業ではなぜDXが求められているのか、その一方でなかなか導入が進まない理由はどこにあるのでしょうか?

製造業DXについて、概要や導入のプロセス、取組事例などを紹介していきます。

製造業DXとは

製造業DXとは

製造業DXについて、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)は以下のように定義しています。

製造分野 DX とは、顧客価値を高めるため、製造分野で利用されている製造装置や製造工程の監視・制御などのデジタル化を軸に、IT との連携により、製品やサービス、ビジネスモデルの変革を実現すること

IPA(独立行政法人情報処理推進機構)「まるわかり!DXで製造業の持続可能な成長を (極薄)中小製造業のためのDX推進ガイドサマリー」

つまり製造業DXとは、製造現場の属人化されたノウハウをデータ化してナレッジとして集約し、生産設備のデジタル化に活用することにより、生産性や品質の向上を図るなど、ビジネスモデルの変革を指すものです。

DXとは

製造業DXを理解し推進していくには、そもそも「DX」が表すものについて知らなければいけません。

DXとは、日常活動や企業活動から取得したデータを活用して、デジタル技術を介して生産性の向上や新たな製品・サービスの創出を図り、企業活動を優位に進めることです。前述のIPAでは、経済産業省が策定した「DX推進ガイドライン」の定義をもとに、「企業がデジタル技術を利用して、業務や組織を変革して優位性を確立すること」と定義しています。

製造業にDXが求められる背景

製造業にDXが求められている背景にはさまざまな要因がありますが、主に以下の4点にまとめられます。

  • 経済の不確実性への対応
  • 新たな価値の創造
  • 生産性の維持・向上
  • メンテナンスコストの削減

経済の不確実性への対応

1つめの要因に挙げられるのは、製造業は「経済の不確実性」への対応を余儀なくされている点です。

イギリスのEU離脱や米中貿易摩擦の激化、そして新型コロナウイルスの影響、ロシアによるウクライナ侵攻など、現在の世界では経済の不確実性が常態化しています。外的要因によるサプライチェーンへの影響など、製造業へ波及するできごとを事前に予測するのは難しくなっているのです。

「脅威・機会の感知」をデジタル化によって強化する「ダイナミック・ケイパビリティ」の考え方から、製造業DXの重要性が示唆されています。

新たな価値の創造

2つ目の要因として、グローバル化が進み消費者の価値が多様化するなか、製造企業が新たな市場を開拓していくなど競争力を増していくためには、新たな価値を創造し優位性を保つことが求められている点が挙げられます。

生産性の維持・向上

3つ目に挙げられるのは、競争力の強化や少子高齢化による人手不足対策から、生産性の維持・向上が求められている点です。

DX推進によって、製造現場の工程で半自動化や自動化が実現できれば、省人化につながります。また、属人化された作業ではなく、一定の品質での作業が常に行われることで、品質の平準化や向上も果たせます。

メンテナンスコストの削減

さらに、メンテナンスコストの削減の効果も大きなポイントです。

従来、設備保全では、設備の故障や不具合が起きてからメンテナンスを行う事後保全、あるいは定期的に決められた時期に保全業務を行う予防保全という方法がとられていました。しかし、事後保全では生産設備の突発的な不具合によるダウンタイムが発生し、予防保全では人件費や部品の交換費用などのムダが生じやすいといった課題がありました。

そこで、IT技術を導入し、生産設備の異常を事前に検知してメンテナンスを行う予知保全を実施することで、保全業務の効率化を図っていきます。

▼予防保全については以下の記事で詳しく紹介しています。

経済産業省・IPAによる製造業DX推進ガイドライン

経済産業省・IPAによる製造業DX推進ガイドライン

製造業のDX推進のガイドラインとして、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)では、「中小製造業のためのDX推進ガイドサマリー」を作成しています。

このサマリーをベースに、製造業DXの概念について、一般的な事柄を含めて深掘りしていきます。

製造業DXの対象となるデジタル化領域

そもそも製造業DXの対象となるデジタル化領域には、OT(Operational Technology:運用技術)とOT以外のITの一部が含まれます。

【製造業DXの対象となるデジタル化領域】

OT ● 製造実行システム(MES)
● 製造オペレーション管理(MOM)
● 産業監視制御システム(SCADA)
● プログラマブルロジックコントローラー(PLC)
OT以外のIT ● サプライチェーン管理(SCM)
● エンタープライズリソースプランニング(ERP)

製造業DXで実現を目指す3項目

上記領域のデジタル化の実現を目指すために、製造業DXでは下記の3項目が重要なキーワードとなります。

  • スマートファクトリー
  • スマートプロダクト
  • スマートサービス

これは独立したものではなく、それぞれが関連している項目になりますが、すべての項目の実現を同時に目指さなければならないわけではありません。企業の実情に応じて1項目のみ、あるいは順番に実現を目指していくというやり方もとれます。

スマートファクトリー

製造業DXのメインとなる施策がスマートファクトリーです。

従来、製造業界は属人性が高く、熟練の作業者の長年のノウハウに頼ったモノづくりが行われている現場が目立ちました。しかし、個人の知見や経験に依存している状況が続いていては、少子高齢化が進む時代において国際競争力は低下へ向かうのは明白です。

そこで注目されているのが、スマートファクトリーの考え方です。製造工程の見える化を図り、データ活用による製造プロセス全体の最適化を行うことで、生産性の向上や省人化、コストダウン、品質の向上などを目指します

スマートファクトリーは、一般的に下記のプロセスを踏んで推進されます。

  1. データの収集・分析を経て製造工程を見える化
  2. 顕在化した課題に応じたITシステムを構築
  3. システムの自律化

まずはIoTセンサの設置などにより、製造装置の稼働データ、材料が製品になるまでの一連の製造プロセスの運用データ、製品の品質データ、作業者の動作データなどを収集・分析し製造工程を見える化します。

そして、見える化によって顕在化した生産ラインのムダや製造装置の故障の予兆、製品の品質低下の要因をもとに、製造プロセス全体を最適化するためのITシステムを構築します。たとえば、製造装置の遠隔監視や稼働分析、製品の仕上がりの確認を自動化し、製造装置の故障の予兆をキャッチして、故障リスクを回避することが可能となります。あるいは、製造装置の自動化や製品の仕上がりの確認の自動化は、製品の品質や製造効率の向上という効果を生み、省人化にもつながります。

さらに、こうした製造プロセスの自動化の先には「自律化」があります。IoTセンサの設置などによって、自動化された製造プロセスをモニタリングし、分析した結果をもとにITシステムが生産条件の変更の判断などを行い反映するといったものです。製造プロセスの自動化・自律化を極めていくとみえてくるのが、完全な無人工場です。

スマートプロダクト

スマートファクトリーが最終的に目指すのは製造プロセスの自動化・自律化ですが、スマートプロダクトは製品自体の自律化によって、ユーザー体験や顧客価値の向上を図ります

スマートプロダクトでは、製品に搭載されたIoTセンサによるセンシングデータや製品の使用時の動作データなどを取得し、稼働状況の見える化やデータ分析を行うほか、遠隔監視や遠隔操作を実施します。これにより、AIの活用による製品の最適化、あるいはアラート通知による故障リスクの回避などが行われます。

また、製品から取得したデータは、アプリのインストールなどによる機能追加といった形で既存製品に活用されるだけではなく、新製品の開発にも応用されます。

スマートサービス

スマートサービスは、製品の使用状況のデータや顧客からの故障時のクレームデータなどをもとに、新たなサービスを展開しビジネスモデルを変革するものです。製品に関連するサービスを提供する「モノ系」のスマートサービスと、製造プロセスのノウハウを提供するコンサルサービスなどの「モノづくり系」のスマートサービスに分類されます。

IPAの「製造分野 DX の目指す姿への推進~製造分野DX度チェック利用の手引き~」では、金型製造企業が具体例として挙げられています。

  • 「モノ系」のスマートサービス:金型にメンテナンス機能を付加してメンテナンスサービスを行うなどのケース
  • 「モノづくり系」のスマートサービス:製造プロセスで蓄積した優位性のある製造技術をもとに、他の製造事業者に製造技術のコンサルティングなどのサービスを行うケース

製造業DX導入へのプロセス

製造業DX導入へのプロセス

製造業DXの導入は、下記のプロセスを踏んで進行します。

  1. 「守り」のDXと「攻め」のDXの理解
  2. 人材とデータの獲得
  3. 機械やシステムの最適化

「守り」のDXと「攻め」のDXの理解

製造業DXの目的は、「守り」のDXと「攻め」のDXに大別されます。まずは守りのDX、次に攻めのDXと段階を踏んで進めていくのが基本です。

守りのDXとは、デジタル化を経た業務効率化で、省人化やコスト削減を実現するものです。たとえば、現場にて手書きで行っていた作業にデジタルツールを導入する、熟練の作業者が蓄積されたノウハウで行っていた作業を産業用ロボットで代替するといったケースが挙げられます。

一方、攻めのDXは顧客価値の向上や新しいユーザー体験の創造につなげていくものです。製造プロセスや製品の使用データ、あるいは顧客からの故障時のクレームデータなどをもとに、製品に新しい機能を加える、新たなサービスを付加するといったことが該当します。

現状の課題を洗い出したうえで、製造業DXによって実現したいイメージを守りのDXと攻めのDXに分割して、それぞれストックしておきましょう。

人材とデータの獲得

実現したいイメージを取りまとめたら、人材の確保とデータの獲得に着手します。

製造業DXの導入には、ITエンジニアやデータサイエンティストなどの人材が不可欠です。社内で人材育成を行うには時間がかかるうえに専門性も求められるため、外部人材の登用も現実的な選択肢となるでしょう。

合わせて、ITツールやIoT機器など必要なデジタルツールの選定を行い、データの収集と分析を進めていきます。

機械やシステムの最適化

収集したデータの分析をもとに、製造プロセス全体の見直しを行い、非効率的な作業を自動化するなど最適化を図ります。

たとえば、事後保全や予防保全に依存していた保全業務の非効率性が顕在化したら、予知保全の導入が検討されます。予知保全の導入には、IoTの活用が不可欠です。機械など生産設備の動作データ、振動センサや温度センサ、流量センサなどの設置によるセンシングデータ、カメラによる監視画像といったデータを収集して蓄積し、故障の予兆を検知するためのシステムを構築していきます。

製造業DXの課題と進まない理由

製造業DXの課題と進まない理由

国内製造業は人手不足などに起因する課題を抱えているものの、DXに関連するIT投資に積極的ではない様子も散見されています。その背景には、熟練の作業者への過度な依存や、ダイナミック・ケイパビリティ強化への対応の遅れがあると考えられます。

慢性的な人手不足と業務ナレッジの属人化

国内の製造業は、少子高齢化による生産年齢人口の減少によって、人手不足が常態化しています。また、人材確保が上手くいかないことにより、熟練の作業者に属人化された業務ナレッジが次世代に承継されていかないという課題がますます深刻化しています。

さらに、業務効率化を進める際にも、製造プロセス全体を俯瞰するのではなく、工程ごとの縦割りによる改善を行った結果、部分最適の状況に陥っている現場が目立つのが実情です。

進まないダイナミック・ケイパビリティ強化

経済産業省の2020年版2021年版ものづくり白書において、経済の不確実性が高い状況下で、企業が環境の変化に対応していくためには、経営資源の再構成・再結合により自己変革をしていく力であるダイナミック・ケイパビリティの重要性が言及されています。

また、ダイナミック・ケイパビリティには「脅威・機会の感知」「機会の捕捉」「組織全体の変容」の3つの要素が必要であり、これらはデジタル化によって強化できるとされています。

しかし、国内の製造業におけるIT投資は基幹システムの導入・保守が中心です。業務効率化やコスト削減、あるいはビジネスモデルの変革といったDXと関連する目的のためにIT投資を行う企業は少なく、ダイナミック・ケイパビリティの強化は進んでいないのが実情です。

▼ダイナミック・ケイパビリティについては、「2020年版ものづくり白書」に関する記事で詳しく紹介しています。

製造業DXの取組事例集

実際に製造業DXとして、どのような取り組みが行われているのでしょうか? 経済産業省の「製造業DX取組事例集」から抜粋して、スマートファクトリーやスマートプロダクト、スマートサービスの取組事例を紹介していきます。

スマートファクトリーの取組事例:トヨタ自動車株式会社

課題製造プロセスや顧客から得たデータをタイムリーに技術開発へフィードバックすることに苦慮していた
取組既存のデジタルデータの一元管理と部署間の情報共有のため、工場横断の共有プラットフォームを構築するなど「工場IoT」を推進
成果 ● 各事業部・工場で共有プラットフォーム使ったプロジェクトを立ち上げることで、費用対効果を改善
● エンジニアリングチェーンやサプライチェーンにも拡大し、「開発」「市場」「工場」の連携のための情報基盤の整備に発展

トヨタ自動車株式会社では、3D CADデータや試作時の特性データといった個別の情報のデジタル化により、技術開発や生産準備で成果を上げていました。しかし、製造プロセスや顧客から得たデータをタイムリーに技術開発へフィードバックすることに課題を抱え、欧州OEMやベンチャー企業に車両ビッグデータの活用で遅れをとっていることに対する危機感もありました。

そこで、既存のデジタル化データの一元管理と部署間にまたがる情報共有基盤として、工場を横断する共有プラットフォームの「工場IoT」を構築。データの収集や蓄積あたっては費用対効果を踏まえて、「必要なものを、必要な時に、必要な分だけ」というトヨタ生産式に則っています。

さらに「工場IoT」による成果から、エンジニアリングチェーンやサプライチェーンを含むデジタル化の推進に着手し、品質向上や商品力向上など付加価値の向上につなげていく方針が打ち出されています。

スマートプロダクトの取組事例:ヤマハ発動機株式会社

課題製品開発で経営目線での戦略的アプローチが欠け、消費者ニーズを踏まえたモノづくりからも離れていた
取組「デジタルマーケティング」「コネクテッド」「スマートファクトリー」「データ分析」の4つのテーマでPoCを年間数十個にわたって実施
成果 ● デジタル技術を使ったPoCを年間数十個実施したことで、不良率低減
● デジタルツールの導入によるエンジニアリングチェーンの省人化・効率化

ヤマハ発動機株式会社では、製品の問題点の改善による売上拡大を図っていた一方で、経営目線での戦略的アプローチに欠け、自社商品に対する消費者ニーズを踏まえたモノづくりからも離れているという課題を抱えていました。

そこで、既存のビジネスの効率化や未来のビジネスの創出を目的とするデジタル戦略部を立ち上げ、「デジタルマーケティング」「コネクテッド」「スマートファクトリー」「データ分析」の4つのテーマによるPoCを年間数十個実施。センサによる生産データ収集と分析やナレッジのデータ化なども実施しました。

年間数十個実施したPoCを実装したことにより、、不良率低減などの効果が生まれています。また、デジタルツールの導入によって、エンジニアリングチェーンの省人化・効率化を実現しました。

スマートサービスの取組事例:オムロン株式会社

課題国内の顧客企業では、工程設計や生産においてデジタル化の一連の流れを理解できる人材が不足している
取組「生産管理」「品質管理」「設備効率」「エネルギー」の4つの切り口による現場データ活用サービス「i-BELT」を提供
成果 ● 国内製造業のデジタル化に貢献
● 製造現場の作業効率の安定化や工具の摩耗量の削減、加工時間の削減を実現

オムロン株式会社では工場の自動化のためのFA機器を展開しています。その一方で、国内の顧客企業において、データの現状把握や可視化、課題・ゴール設定、業務設計といったデジタル化の一連の流れを理解できる人材が不足していることに課題感を持っていました。

そこで、顧客企業に対して、「生産管理」「品質管理」「設備効率」「エネルギー」の4つの切り口で展開する、 現場データ活用サービス「i-BELT」を提供。顧客の既存のデータや設備を活用して、価値を最大化できる部分のデジタル化を提案しました。

これにより、顧客企業では製造現場の暗黙知の形式知化やモチベーションのアップが進行。作業効率の安定化、工具の摩耗量の削減、加工時間の削減などの効果を生むなど、国内企業のデジタル化に貢献しています。

中小企業における製造業DXの取組事例

ここまで見てきたような大手企業のみならず、昨今では中小製造業においてもDXへの取り組みが活発化しています。

IPAの「中小規模製造業者の製造分野におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)推進のためのガイド」から抜粋し、中小企業における製造業DXの取組事例を紹介していきます。

圧力計のIoT化で保全業務を自動化:株式会社木幡計器製作所

課題安定企業ではあるが将来に不安を感じ、他社製品との差別化のため、計器の保全業務の課題を把握
取組 遠隔監視が可能な「IoT圧力計」や既存製品への後付ユニットを開発
成果「IoT圧力計」の応用による医用酸素ガスの監視システムやアナログ式計器のIoT事業に進出

株式会社木幡計器製作所は、船舶向け計器を中心とした圧力計などの計測・制御機器の老舗メーカーです。長年培われた信頼によって安定した経営基盤を持っていましたが、将来の需要減への不安を拭えずにいました。そこで、顧客への新たなサービス展開による差別化施策を模索したところ、計器の保全業務は人材不足やメンテナンス経費の削減要求といった課題を抱えていることをキャッチしました。

同社は顕在化した課題に応えるべく、遠隔監視が可能な「IoT圧力計」を開発。既存の圧力計に向けても「後付けIoTセンサ・無線通信ユニット」を開発し、計器の稼働状況の遠隔監視を可能としました。

さらに、ガスボンベディーラーとの協業による医用酸素ガスの監視システムを開発したほか、呼吸筋力測定機器の製品化を手掛けるなど、アナログ式計器のIoT事業に進出しています。

遠隔監視による保全でトラブルを早期解決:碌々産業株式会社

課題海外を中心に機械を利用するための技術が引き継がれないことにより、故障が頻発していた
取組 AI Machine Dr.を開発し、センサからのデータにより機器の状態を可視化し、専門の技術者が対応
成果ユーザーの使用方法・使用環境を製品開発に反映

碌々産業株式会社は微細加工機などのマシニングセンタを手掛けるメーカーです。微細加工機は温度や湿度がパフォーマンスに影響する繊細な機械です。しかし、海外を中心に、機械を利用するための技術が引き継がれないことに起因する故障が頻発し、壊したケースも故障と主張されることがあることから、故障の原因を把握する必要に迫られていました。

そこで、AI Machine Dr.を開発し、機械に設置したセンサからのデータにより機器の状態を可視化。専門の技術者が機械の状態を確認して動作不良の原因を究明し、使い方を説明する体制を構築しました。取得したデータは製品開発にも活かされています。

まとめ

製造業では、経済の不確実性が常態化している世界情勢への対応に迫られているほか、国内に目を向ければ、少子高齢化による人手不足という大きな課題を抱えています。

製造業DXはこうした状況の解決策となるものです。設備保全に予知保全が取り入れられるなど、今後、スマートファクトリー化をはじめとする製造業DXの導入がますます進んでいくことが見込まれています。

なお、DXの推進は、デジタルソリューションを導入すればそれで完了となるものではありません。生産設備などのデジタル化にあたり、生産体制のオペレーション改革も同時に求められるでしょう。たとえば予知保全の導入にあたっては、センサなど高度化する生産設備に合わせ、設備保全に求められる知識も高度化します。

弊社、日研トータルソーシングは設備保全のアウトソーシングを請け負い、取引実績は480社以上にのぼります。また、設備保全の技術者を年間1,000名以上育成し、専門知識を有する人材の派遣を行っています。設備保全業務など、オペレーション確保に伴う人材確保施策として、弊社サービスの活用もぜひご検討ください。

プロフィール

ph_spf201203_1pro
監修/細原 敏之(ほそはら としゆき)

高分子材料を利用した自動車電装部品の設計、製造、生産技術(設備設計、レイアウト検討)及び品質保証業務などを歴任し、トヨタ自動車関連のティア1サプライヤーであるデンソー、アイシン精機及び三菱電機株などを主要顧客とした業務の責任者を担当。その後、タイ・バンコックでの工場建設の代表取締役、発電所などの金属ガスケットやシール材などの開発・マーケティング担当を経て独立。工場の品質管理、生産管理及び労務管理の業務や、ISO審査員及び経営コンサルティング業務を開始し、現在に至る。

日研トータルソーシングでは、設備保全に関する人材サービスを展開しています。充実した教育カリキュラムによる高い専門スキルを持った人材育成に注力し、保全研修の外販実績も豊富です。

設備保全業務の人材不足解消に向けた、弊社独自の取り組みをまとめた資料もご用意しています。アウトソーシングをご検討されている企業の皆様は、ぜひ御覧ください。

関連タグ