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※当インタビューは公開当初の内容です。

主な研修施設:関西テクノセンター

新製品の生産ラインに必要な人材を確保。 研修にて知識・スキル・原理原則をレクチャー

新製品の生産ラインに必要な人材を確保。 研修にて知識・スキル・原理原則をレクチャー

今回ご紹介するのは、車載用高容量・高出力角形電池や車載用次世代電池の開発・製造・販売を行っている“プライムプラネットエナジー&ソリューションズ様”と日研トータルソーシング株式会社が取引に至った経緯や、研修内容、研修後に配属となったスタッフの評価、ご感想などを詳しくご紹介します。

研修内容

配属前にモラル・マナー研修を始め、機械要素に関する研修や電気系研修 、FA機を使用したトラブルシューティング、制御盤・測定器関係の教育を実施。研修センターにあるミニチュアの生産ラインやコンベアなどを活用し、実践に近いスタイルで研修を行った。また、原理原則を理解してもらえるよう、ただスキルを教えるだけではなく、各工程ごとの意図や機器の役割・目的もレクチャーした。

課題・背景
2026年から姫路工場での車載用角形電池の生産開始あたり、40~50名程度の人材確保が必要に。保全業務の特性上、基礎的な知識・技能だけでなく、原理原則への理解や、設備メーカーへの確認/改善をする立場として模範的な存在となれるようモラルやマナーの教育も欠かせなかった。
効果
一定期間の研修にて、モラル・マナー研修や、実機を用いた各種研修を実施。必要な要件を満たした人員を確保できた。リーダーシップを発揮するスタッフも多く、今後チームとして成長していくことを期待されている。

この記事のポイント

  1. POINT01

    新製品の生産開始にあたり派遣人材が必要に。モラル・マナーや設備における『原理原則』への理解も欠かせない。

  2. POINT02

    実機を活用した実務に近い技能研修や、モラル・マナー研修を実施。ニーズに合った人員の確保に成功。

  3. POINT03

    リーダーシップを発揮し、チームとしても機能。業務範囲の拡大に向け、今後とも研修内容のブラッシュアップに注力していきたい。

まずはプライムプラネットエナジー&ソリューションズ様の事業内容を教えて下さい

古林:

主に、車載用高容量・高出力角形電池や、車載用次世代電池の開発・製造・販売を行っています。
弊社はトヨタ自動車株式会社と、パナソニック株式会社の共同出資によって設立された車載用電池メーカーです。”温暖化や大気汚染など地球規模の課題を解決していくためには、電動車をより普及させることが必要である”という考えのもと、トヨタのものづくりと高性能のパナソニックの電池を融合させる為に2020年に設立しました。

その中で、古林様はどのような部門に所属していらっしゃるのでしょうか?

古林:

私の所属しているバリューイノベーション本部では、”開発した電池をどのように量産化していくか”というミッションを掲げ、トヨタ生産方式※の実現に向けて生産設備を構築しています。
トヨタ生産方式を実現するには、生産ラインの確立が重要です。機械単体だけでなく、1つ1つの製造工程を繋げ、生産ライン全体を通じて正しく稼働するか検証しなければなりません。
そのため、私の所属する部門では、ミッション達成に向けて実証チームで生産ラインが正しく稼働するか実証業務を行っています。

※トヨタ生産方式:無駄を排除し、顧客のニーズに迅速かつ柔軟に応じることを目的とした生産方式

続いて、日研トータルソーシングと取引が始まった際の背景を教えていただけますか?

古林:

2026年から当社姫路工場において、バッテリーEV(BEV)などに向けた車載用角形電池を生産するにあたって人員や設備を整えていたところ、新たな人材確保が必要だと感じたのが始まりです。2024年春頃から現地での組織づくりの構想を立て始めました。
人材確保のため、2024年夏頃から複数の派遣会社向けに保全のスキルを使った実証業務の説明会を実施し、ありがたいことに多数の派遣会社様からご提案をいただきました。

多数の派遣会社からご提案があった中、弊社を選んでいただいた理由を教えてください

古林:

説明会には20社ほど集まっていただいたのですが、ひとくちに派遣会社といっても特徴は様々。求める技術に精通しているか、適した人員がいるかなどそれぞれ特徴が異なります。
そんな中、一番最初に提案してくださって、技術にも精通していたのが日研トータルソーシング様でした。また、教育研修までお任せできるのが魅力的に感じましたね。実は、これまで派遣会社は人材を派遣するだけだと思っていたのですが、日研トータルソーシング様との出会いをキッカケに、派遣会社自ら研修も行ってくれるということを初めて知ったんです。

取引開始に際し、弊社研修センターも見ていただいたと伺っています。実際に研修センターを訪れてみていかがでしたか?

古林:

関西テクノセンターを見学させていただいたのですが、しっかりと研修を行っている印象でした。実は、自分も過去に研修施設で講師をしていたため、研修内容が非常に興味深かったです。

そうなんですね! 具体的にどのような点が印象的だったか教えていただけますでしょうか

古林:

単純な対処法を教えるのではなく、実践を想定して”原理原則”を教えている印象でした。”原理原則”、つまり、機械が動く仕組みや取り組まなければならない理由を学ぶことは、保全業務において欠かせません。日研トータルソーシング様の研修ではただテクニックとして教えるのではなく「なぜこのタイミングで、この対応が必要か」というところまで伝えていたのが魅力的に感じました。

ありがとうございます。講師経験のある古林様に研修内容を評価していただけるとは光栄です!

古林:

あとは、ミニチュアの生産ラインやコンベアといった設備が整っており、実践に近い研修が行える点にも惹かれました。他の派遣会社様もベンチマークしていましたが、やはり机上でシミュレーションしている会社と、実機を使った研修を行っている会社では差があると感じます。日研トータルソーシング様の研修センターを見学して、自社にも実機が欲しいと思うようになりました(笑)。

実際の研修では主にモラル・マナー研修や機械要素・電気系研修 、FA機を使用したトラブルシューティング、制御盤・測定器関係の教育などを行っていましたが、当社にて研修を経た人材の印象を教えてください

古林:

日研トータルソーシング様のスタッフさんは、当社のニーズである”制御回路が読める”、”制御回路図と現物の照合ができる”という点を満たしてくれていたのでありがたかったです。この2点ができていないと、どんなフェーズにおいても指示内容を正しく理解しにくいと思うので。

ひとくちにスキルの活用といっても、様々なフェーズがありますからね

古林:

はい。保全業務はフェーズによって必要なスキルも変わりますし、広範囲な分野での作業を行わなければなりません。例えば、試作段階だとプロトタイプの作成、生産準備段階だと試作実証と様々なケースを想定した検証、量産段階だと実証データに基づいた効率化の提案が求められます。

試作・生産準備・量産それぞれ業務内容は異なるものの、必要となるベースの知識は共通しているということでしょうか?

古林:

そうですね。原理原則を理解した上で、ベースとなる知識を備えていれば幅広い分野において応用が利くと考えております。

スタッフのコミュニケーション能力におけるご感想はいかがでしょうか?

古林:

全体的にコミュニケーション能力も高く、安心して任せられています。 特に、モラル・マナー研修を実施してくださっている点がありがたいです。私も常々気をつけているのですが、保全は生産ラインが正しく動くかを検証して、調査結果をもとに社内外の関係者に評価を下さなければなりません。そのため、自分自身も常に模範になれるよう気を付けなければならないと考えているんです。

確かに、指摘する立場だからこそ服装や立ち振る舞いなどには注意が必要ですね

古林:

そうなんです。そのため、モラル・マナーに関してはご参画いただいたあともよく重要性を伝えているのですが、日研トータルソーシング様から配属されたスタッフの皆さまは研修を経ているので、その点において好印象を受けます。

今は実際どんな業務に取り組んでいるんでしょうか?

古林:

2024年9月頃から複数名の方に配属していただき、社内でOJTを3ヶ月ほど実施。2025年1月から実務を開始し、設備機能の確認業務に取り組んでもらっています。従来は兼務で研修を受けていたため6ヶ月程の期間が必要でしたが、現在は日研トータルソーシング様に研修を依頼していますし、社内研修に集中出来る状況のため研修期間を大幅に短縮できました。

OJTの段階において、日研から派遣された人材の印象的なエピソードなどあれば教えてください

古林:

特に印象的だったのは、日研トータルソーシング様から派遣されたスタッフさんが率先してリーダーポジションを務めてくださったことです。今回は複数の派遣会社から配属されたスタッフさんをシャッフルしてチームを編成しているのですが、その中で自主的に個別の勉強会を実施したりと、チームとして機能するように動いてくださってありがたかったです。

良かったです!弊社にてスタートメンバーとして選定した保全経験が2年ほどあるスタッフが中心となり、組織として成長していけるよう人材を拡充させていけたのが、今回の結果につながっていると思います。

古林:

仰る通りだと思います。今は実務を開始したばかりなので、今後も試行錯誤しながらチームとして成長していってもらえればと思っています。

今後の電池業界における人材ニーズはどうなっていくと思いますか?

古林:

電池業界はオペレーターではなく、設備が作る”装置産業”と言われている業界です。そのため、一般オペレーターではなく、先ほど申し上げた”原理原則”を理解していて、かつ保全技能を持っている人材が重宝されていくと思います。

先ほど仰っていたように、スキルだけでなく”原理原則”を理解していることはマストであるということですね

古林:

そうですね。工程ごとの意図・機器の役割や目的を正しく理解し、何かトラブルが生じた際に”どうしてそうなったのか”を考えて対処できる人材が必要だと考えています。

最後に、 日研との取組みについて、今後期待していることがあればぜひ教えて下さい

古林:

今後は、実務と照らし合わせてレベルに応じた研修を共に構築していきたいです。そうすれば業務範囲の拡大に繋がると考えていますので。あとは、現在弊社で行っている研修の一部を、日研トータルソーシング様に担っていただくのも良いかもしれません。

そうですね。より充実した研修を構築するため、今後とも定期的な認識のすり合わせは必要だと感じます。2024年夏に、低電圧に関する特別教育など資格取得に向けた研修を実施したように、ニーズに合わせて柔軟に対応していきたいと思います。

古林:

ぜひお願いします! この姫路工場で行われる実務に紐づいた研修を行い、よりスタッフの皆さんのパワーを強化していけるようタッグを組んで取り組んでいきたいです。

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担当者からのコメント

作田 祥吾

作田 祥吾保全事業部 関西オフィス 主任

配属後も、スタッフへ充実した教育を行って下さり、スタッフもやりがいを持って研修・業務に取り組んでおります。
チーム内のリーダー業務を任せて頂き、他スタッフのフォローやリーダーシップを取るメンバーもいますので、非常に頼もしく思います。
古林様を始め、社員様、スタッフとの日頃からの連携を深め、ご生産活動、スタッフのスキルアップに貢献出来ればと思っております。

企業情報

社名 プライム プラネット エナジー&ソリューションズ
事業内容 2020年にトヨタとパナソニックの共同出資によって設立した車載用リチウムイオンバッテリーメーカー。兵庫県に本社を構える同社では、様々な社会課題の解決に貢献し、持続可能な社会を次の世代に繋げていくため車載用高容量・高出力角形電池や車載用次世代電池の開発・製造・販売に力を入れている。
URL https://www.p2enesol.com/

研修を行った施設

関西テクノセンター

関西テクノセンター

業界随⼀の研修施設と研修内容を誇る日研トータルソーシングのスキルアップ環境。現場での即戦力を養うため、実地に近い環境で技術研修を行っています。また、常に進化する市場に合わせて、最新の設備を取り揃えています。

企業情報

プライム プラネット エナジー&ソリューションズ

2020年にトヨタとパナソニックの共同出資によって設立した車載用リチウムイオンバッテリーメーカー。兵庫県に本社を構える同社では、様々な社会課題の解決に貢献し、持続可能な社会を次の世代に繋げていくため車載用高容量・高出力角形電池や車載用次世代電池の開発・製造・販売に力を入れている。

プライム プラネット エナジー&ソリューションズ様のサイトはこちら

担当者

古林 敏宏

バリューイノベーション本部
グリーンバッテリー開発部 プロセス実証課CX

古林 敏宏 様

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