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人事・労務ナレッジ - 人材マネジメント

半導体の派遣求人が集まらない・定着しない理由|深刻な人材不足への対応策

半導体の派遣求人が集まらない・定着しない理由|深刻な人材不足への対応策

新型コロナウイルスの感染拡大の余波を受け、世界中でテレワークが普及し、パソコンなどのデバイスで使用する半導体のニーズが高まっています。また、自動車のEV化の促進などにより、半導体の製造が需要に追いついていない状況が続いています。

このように半導体市場が活況となる一方で、深刻化しているのが半導体に関連する人材の不足です。半導体業界の人手不足の理由と対策について、派遣人材の活用の切り口から取り上げていきます。

半導体の派遣求人が集まらない・定着しない理由

顕微鏡を覗く研究員

半導体業界はニーズが高い反面、開発分野やフィールドエンジニアといったサポート分野の求人が目立つなど、人材不足が続いています。半導体の派遣求人は、半導体製造のマシンオペーレーションや検査といった内容が中心ですが、こちらも人材が集まりにくく、さらに定着もしにくいという現状です。

また、人材不足は半導体業界に限らず、製造業全体における課題にもなっています。

人材不足に陥る半導体業界

半導体関連のエンジニア求人は、2021年4-6月期で前年同期比2倍もの水準となりました。新型コロナウイルスの感染拡大の影響による求人数の減少は一時的なものにとどまった形です。

もともと半導体業界は、アベノミクスによる景気回復施策によって2016年春ごろから求人が増加し、慢性的な人材不足がささやかれていました。かつての不況の際に、事業再編やリストラ、新規採用の抑制によって人員を絞った結果、人材育成が進まなかったことがいまの人手不足につながっています。

そのため現状では中途採用をしようにも即戦力採用は難しく、第二新卒を含め若手人材を確保して2~3年をかけて育成していく必要が生じています。
半導体関連の求人ニーズの中でも、特に人材難が顕著なのは、材料や半導体製造装置などの開発系エンジニアです。このほかには、フィールドエンジニアといったサポート人材のニーズも高まっています。

半導体の派遣が避けられる「きつい」イメージの先行

半導体の派遣求人の職種には、研究開発系はほとんど見られません。

  • 半導体製造装置のマシンオペーレーション
  • 完成した製品の検査業務
  • 梱包やピッキングなどの出荷業務

主にニーズがあるのはこれらの業務で、関連業界まで含めると、半導体製造装置の組み立てやメンテナンスといった仕事もあります。

つまり、半導体の派遣求人は特別な資格を必要としないものがほとんどです。それにも関わらず「きつい」というイメージが先行していることが、半導体の派遣求人が集まらない・定着しない主な理由となっています。

半導体製造の多くの工程は、室圧を制御することで空気中に浮遊するチリやホコリ、細菌の侵入を防ぐとともに、温度や湿度も制御したクリーンルームで行われています。製造業の現場の仕事は、いわゆる3Kといわれる「きつい」「汚い」「危険」というイメージが蔓延していますが、このうち、「汚い」はクリーンルーム内での作業がメインになるため、当てはまりません。

ただし、クリーンルームでの作業はクリーンスーツと呼ばれるホコリやチリを抑える作業着やフード、マスクを着用するなど、厳しい服装規定が設けられています。人によってはクリーンスーツの動きにくさやマスクによる息苦しさが負担となることがあると考えられます。

また、半導体工場は基本的に24時間稼働であり、2交代制での勤務が一般的です。立ち仕事が中心で長時間労働になることから、肉体的なきつさを感じ避けられている可能性があります。

 製造業全体の離職率の高さ

半導体業界に限らず、製造業全体を見ても離職率の高さが目立つという実情も見逃せません。

産業別入職率・離職率グラフ
画像引用元:厚生労働省「平成 30 年雇用動向調査結果の概況」

厚生労働省の「平成30年雇用動向調査」による、産業別の入職率と離職率を示したデータでは、製造業は入職率が9.3%なのに対して、離職率が9.4%と上回っています。製造業は人材不足とされているにも関わらず、新たに職に就く人よりも辞める人の方が多いという状況に陥っているのです。

半導体業界が派遣人材を獲得・定着させるポイント

クリーンルームで作業する作業員

半導体業界が派遣人材を獲得して定着させていくには、業務がスムーズに遂行できるように自社のオペレーションの体制を整備すること、そして適切な人材の派遣を行う派遣会社を利用することがポイントになります。

また、人材の再配置やアウトソーシングの活用を含めてトータルでフォローする、ソリューション型人材サービスの活用も検討されます。

人材配置をトータルでフォローするソリューション型サービスの活用

派遣人材を「穴埋め」と単純な労働者派遣と捉えずに、人材の再配置をあらかじめ念頭に置いておくと、自社の人的資源や派遣人材をより有効に活用できるようになります

生産管理や保全、フィールドエンジニアといったアウトソースが可能な領域は多岐に渡ります。人材派遣に限らず、業務請負を活用するという方法もあります。業務請負では、請負企業の指揮命令のもとで発注内容に従って業務が遂行されます。

このように全社を俯瞰した観点からの人材再編成を含め、トータルで人材に対する課題解決を図るソリューション型人材サービスの活用が望まれます。

また、専門知識や技術が求められる業務に対して、事前に十分な研修などが実施されていない経験の乏しいスタッフの派遣が行われると、トラブルに発展する可能性もあります。専門領域に即した事前研修が充実している派遣サービスを選ぶのが望ましいでしょう。

人材定着のために講じる3つの施策

半導体業界が人材派遣を活用するにあたり、定着のために講じる施策として次の3点が挙げられます。

  • スキルミスマッチの回避
  • 業務オペレーションの整備
  • スキルアップ支援

派遣スタッフは非正規雇用ではありますが、人材が定着しなければ、自社の業務を習得するまでのコストが余計にかかってしまいます。派遣スタッフのスキルセットを明確に提示し、すでに研修などを実施して教育がなされた人材を派遣する運営体制をとっているサービスの利用が求められるでしょう。

スキルミスマッチの回避

派遣会社が派遣スタッフに伝えている担当業務と実際に担う仕事が異なる場合、想像していた業務と違うことを理由に短期間で退職してしまうことがあります。また、利用する企業側からみても、必要な知識や技術を持たないスタッフが派遣されてしまうと、作業の進行に支障をきたすおそれが懸念されます。

スキルのミスマッチを防ぐために、担当業務の内容や必要なスキルセットを派遣会社に明確に提示することが大切です。

業務オペレーションの整備

ベテランの従業員が習慣的にやっているケースなど、属人化されている業務を派遣スタッフに任せようとしても、業務を理解できず人材の定着は望めません。派遣スタッフに依頼する業務は、作業手順を明確にして作業指示書やマニュアルを用意するなど、業務オペレーションを整備することが大切です。

スキルアップ支援

人材教育にはコストがかかるため、事前研修が充実しているなど、スキルアップ支援に力を入れている派遣サービスを利用するのが得策です。

まとめ

半導体業界は深刻な人材不足の状況にあり、派遣人材も集まりにくく、定着しにくいという課題に直面しています。派遣人材の活用にあたっては、事前研修などの教育を受けた必要なスキルを有する人材の確保が不可欠です。

当社では全国に研修施設であるテクノセンターを設置し、専門技術を有する人材育成に注力しています。半導体業界にマッチする実務経験者、あるいは基礎研修や実務研修を積んだスタッフを派遣し、業界を覆う人材不足の解決をサポートいたします。

プロフィール

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監修/細原 敏之(ほそはら としゆき)

高分子材料を利用した自動車電装部品の設計、製造、生産技術(設備設計、レイアウト検討)及び品質保証業務などを歴任し、トヨタ自動車関連のティア1サプライヤーであるデンソー、アイシン精機及び三菱電機株などを主要顧客とした業務の責任者を担当。その後、タイ・バンコックでの工場建設の代表取締役、発電所などの金属ガスケットやシール材などの開発・マーケティング担当を経て独立。工場の品質管理、生産管理及び労務管理の業務や、ISO審査員及び経営コンサルティング業務を開始し、現在に至る。

日研トータルソーシングでは、製造業の人材活用をトータルでサポートしています。充実した教育カリキュラムの導入によって、生産管理における高い専門スキルを持った人材育成にも力を入れており、派遣サービスや請負サービスの実績も豊富にございます。

人材不足問題を解決するための弊社独自の取り組みを、サービス資料としてまとめておりますので、外部委託をご検討されている企業の皆様、ぜひ御覧ください。